あなたは、医療関係者として、どのような働き方を希望していますか?
私は現在、医師として働いています。
医師のなった当初、大学病院の医局に所属し、出勤は365日で週5日くらい病院に泊まる生活でした。
当時は給与も残業代なども出ない中での生活でした。
医療業界では、病院のため患者さんのために全ての時間を捧げるのが当たり前で、医師のストレス軽減や気分転換のための時間といった事は議論にさえ上がりませんでした。
人によっては、全精力を医業に向けて、やりがいを感じる人もいます。
しかし、そのような生活をしていると、人によっては精神的に追い詰められてしまう人もいます。
私は、医師であっても自分の時間も欲しい、気分転換の時間も欲しいと思う方です。
そのような時間を過ごすことによって、体力は気力を回復して、また仕事を頑張ろうと思えるようになります。
人によって、どのような働き方が自分に合うかはそれぞれです。
ですが、大学病院にて医局に所属しているとそれ以外の働き方がどういうものか見えていない時もあります。
それなので、今回は、医師の働き方改革として、医師としてどのような働き方があるか提案していきます。
今回の記事は、下記の医師の方への記事となります。
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では、実際に医師の働き方にどんな選択肢があるかをお伝えします。
【サイドFIREしてるフリーランス医師が考える一般的な医師の働き方とは?】
【サイドFIREしてるフリーランス医師が考える医師の働き方改革とは?】
大学を卒業して研修医が終われば、通常、大学病院の医局か一般病院に所属します。
いわゆる、医師にとってサラリーマンみたいな働き方です。
この場合、組織に所属する形になるので、働く時間や働き方は組織の方針に従う形になります。
その分、上の先生からいろいろ教えてもらう機会も多く、勉強の機会が与えられ、医師として成長する機会に恵まれます。
その反面、医局や教室の意向が強く反映され、場合によってはあまり休みを貰えないなどの影響もあるでしょう。
当直業務や休みの日に救急外来から呼ばれることもありますので、教室の意向によってはあまりゆっくり休めないかもしれません。
現状、この形で働いている先生が多いと思います。
医師には、研究職で働くという選択肢もあります。
病院で働く医師を臨床医と呼びますが、医師には研究の道で進んでいくという選択肢もあります。
この場合も、大学の分野べつの教室や医局かもしくは企業の研究室に所属する形になります。
元々研究に興味のある医師や、臨床医よりは研究の方が向いているという医師が研究職に就くことがあります。
研究をしたり論文を書いたりする仕事になりますが、臨床医と比べて夜中に救急外来に呼ばれることもなく、当直業務もありません。
ただし、研究が佳境に入ると教室に止まって実験をしている先生も多数見かけます。
医師には、開業医という選択肢もありますね。
医師には自分の病院を持つという、開業医という選択肢もあります。
また、ご両親に医師の方がいるとすでに開業をしている場合があり、跡を継ぐ先生もいます。
その場合、自分が主体となってクリニックを経営していきますので、外来に出て積極的に患者さんを診察していく形が多いでしょう。
医師には、もう一つ、企業の開業医という選択肢もありますね。
医師にはもう一つ、企業の労働者の健康管理をする産業医という選択肢もあります。
この場合、所属は企業になります。
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ここからは、一般的ではない医師の働き方改革についてお伝えします。
【サイドFIREしてるフリーランス医師が考える医師の働き方改革とは?】
医師には、海外留学をするという選択肢もあります。
医師の海外留学に関しては、以前からある選択肢の一つですが、私は今でも人生を楽しむ一つの選択肢として強くオススメします。
この場合、大体は研究留学が主体となります。
なぜなら、日本の医師免許は海外で同じように使用出来ないことが多いからです。
私は、アメリカとイギリスに3年間ずつ研究留学しました。
その時に、海外留学することは、以下のメリットがあると思いました。
【仕事面でのメリット】
医師自身の業績としては、英文論文を作成する機会が得られたり、海外の研究室に知り合いが出来たりすることが挙げられます。
日本に帰ってからも海外の研究室に知り合いがいると、英文論文をチェックしてもらったり、後輩が留学したいときに紹介が出来るというメリットがあります。
【生活面でのメリット】
また、海外で生活する・海外の文化に触れるだけでも、毎日の生活がワクワクします。
仕事は研究が佳境でない限り時間内に終わることが多いですので、自分の自由な時間が増えます。
また、夜中に病棟から呼ばれたり、土日に救急外来から呼ばれることもありませんので、ゆっくりと食事をして十分な睡眠をとることが出来ます。
それなので、日本で臨床医として生活するよりは、健康的な生活が送れる人がほとんどです。
【家庭環境のメリット】
ご家族で海外に来ている先生は、毎週末旅行に出かけたり、子供の学校の用事に出席したりして、日本では出来なかった家族との時間が過ごせているという方がとても多かったです。
また、英文論文を書いていると痛感しますが、日本人は英語が苦手な人が多いです。
それなので、自分のお子さんを将来英語で苦労させたくないという目的で、お子さんを現地校に通わせる方がほとんどです。
実際お子さんを見ていると、どんどん英語が上達して、nativeのような発音で英語が話せるようになる子がたくさんいます。
そして、実はすごく多くの家庭で見かけたのですが、医師の方が日本に帰国することになった時に、お子さんと奥さんだけ現地に残るために動く人が多いです。
海外で生活してみると、素敵な生活と日本では味わえなかった経験を踏まえて、そのまま海外に居続けたいとなるのでしょうね。
多かれ少なかれ、海外生活を経験した医師は、物事の考え方が変わったっとおっしゃっています。
医師には、海外医療ボランティア活動をするという希望がある人もたくさんいます。
実際、私も海外医療ボランティアには興味があり、何度か参加したことがあります。
医療関係の仕事に就く人は、多かれ少なかれ、「誰かのために何かをする」のが好きな人です。
そのため実際に、貧しい人や医療貧困地に対して医療ボランティアを行うことに興味がある人が多いです。
私の先輩も、定期的に海外医療ボランティアに参加しています。
とてもやりがいを感じていて、1回参加してくると、必ず数ヶ月後にはまた行きたいと言っています。
「誰かのために」「困っている人のために」「やりがいを感じるために」ということを求めている医師には、海外医療ボランティアをオススメします。
ただ、海外医療ボランティアのみでは生活が出来ません。
なぜなら、【海外医療ボランティア】は、
という事があるからです。
【給料面での問題】
海外医療ボランティア活動は、活動団体によりますが、無給の団体も多いですし、逆に医療活動をしたければお金を払う必要があるところもあります。
医師の場合は通常の給料が高いとか、履歴書に「海外医療ボランティアをした」と書きたい人はお金を払ってでも参加する人がいるという前提なのでしょう。
国境なき医師団の場合は、給料が出ます。
独身の場合は問題ない金額ですが、家族がいる人にとってはちょっと厳しい金額です。
【仕事面での問題】
何より大変なのが、活動に参加するときの周囲の協力が得られるかどうかです。
一部の災害協力などのチームがある病院以外の病院に勤務している場合は、休んでいる間に同僚の先生に負担がかかります。
海外医療ボランティアに参加する先生は、場合によっては所属病院を退職して参加します。
なぜなら、退職すれば、その枠を使って新しい先生を雇い入れる事ができるからです。
そのため海外医療ボランティアから帰ってきた後は、仕事を探す必要があります。
それ以外には、開業している先生が参加する場合もあります。
開業している医師が参加する時は、他の先生に外来をお願いして参加していました。
けれど、海外医療ボランティア活動にはそれを押してでもやりがいを感じる魅力があるのでしょね。
医師には、医療フリーランス医師として働くことも出来ます。
実際、私はフリーランス医師として働いています。
これは、どの病院にも専属で働いてはいません。
簡単に言うと、医療関係のパートやアルバイトをしている状態です。
ただ、このような働き方をしていると【自分の自由に時間が使える】メリットがあるのです。
【自由に時間が使える医療的なメリット】
例えば、前項で出た海外医療ボランティアへの参加も、誰にも迷惑をかけずに好きな期間で参加できます。
海外でなくても、国内の災害に対する医療ボランティア活動にも参加が可能です。
学会への参加も希望するだけいけますし、海外の大学が主催している短期の医療セミナーなどにも参加可能です。
【自由に時間が使える人としてのメリット】
今まで家族との時間が取れなかった医師が、家族のために、子育てのために時間を使うことも可能です。
自分の趣味がある医師は、そのために時間を使うことも可能なのです。
仕事ばかりで精神的に疲れている先生は、ゆっくりと静養したり、自分の体調を見ながら仕事を入れることも可能になります。
ちなみに、私はフリーランス医師になり、月に1回くらいの割合で国際学会に参加しています。
自分の勉強にもなりますし、趣味の海外旅行も楽しめるようになりました。
今までは医業に捧げた人生だったかもしれませんが、医師であっても自分の人生を楽しんだり、家族と過ごす時間を十分にとる生活をすることを選択しても良いのです。
医師には、法医学に携わる医師として働くことも出来ます。
法医学の医師とは、ドラマに出ているように「不審死」に対して医学的に原因究明を行う医師のことです。
実は、私は医学生の間にしばらく法医学教室にいた事があります。
正直、私は法医学は臨床と同じくらい興味深い学問だと思いました。
臨床医ばかりが医師の仕事ではありません。
それなので、法医学に興味のある医師は、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか?
最近では、医師免許だけではなく、他の国家資格を持っていたり、他の仕事もしている医師も見かけます。
時には、弁護士をしている医師も見かけますよね。
それ以外には、『しゅんしゅんクリニックP』さんは、お笑い芸人事務所「吉本興業」に席を置いてお笑いもしながら医師としても働いています。
私は、医師免許を持っていたとしても「医師」として働くのみでなく、自分の好きなことをして良いと思っています。
自分の人生のやりたいことを叶えるのは、自分だけです。
周りの考えや、いわゆる「普通」とか「常識」と言われるものに縛られるだけでなく、自由な発想を持って「医業」に携わるのも良いのではないでしょうか。
それなので、色々な方向から医業に携われる医師を目指してみてはいかがでしょうか?
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あなたは、医師として働いて疲れたり、やりがい搾取を感じている事はありませんか?
ですが、そこに止まっているのもあなたの選択なのです。
もし、少しでも環境を改善したい、自分の思う生活をしたいと思っている医師は、自分で自分の人生を選ぶ選択をしてみるのはいかがでしょうか?
一度組織に所属すると、なかなかそこから出ることが億劫になったり不安になったりもします。
ですが、一度組織を出てみると、あなたが思ってもみなかった医師としての生活が待っています。
今、会社や社会人として働く人に対して「働き方改革」が言われています。
医師もその流れに乗って、心も身体も健康な状態で医師として働きたいとは思いませんか?