あなたは、夜にしっかり眠れていますか?
8時間寝ているのに、熟睡している気持ちがしないんですよね…
しっかり眠れいないと、昼間眠くなったり、昼間の疲労感が強く出てくるようになります。
そして、それを我慢して働いたり起きていると、徐々に体にストレスと疲労が蓄積されていきます。
しっかり眠れていないあなた、夜寝ている時に、いびきが大きい、呼吸が止まっていると言われたことはありませんか?
あります。家族に心配されました。
いびきと呼吸が止まっていることは、あなたの不眠、熟睡感がないということと大きく関わっているのです。
さらに、それらはあなたの命を縮めてしまう可能性もあるのです。
今日は、いびきと呼吸が止まっていることと睡眠との関係、またいびきと呼吸が人体に与える影響についてお伝えします。
今回の記事は、以下のような人
という人に対しての内容となります。
これまで、夜眠れない人のため、日常生活で気をつけること、食生活で気をつけることをお伝えしてきましたので、睡眠に問題がある人はそちらも参考にしてください。
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夜寝ている時に、呼吸が止まっている病気を「睡眠時無呼吸症候群」と言います。
無呼吸とは、
を指します。
そして睡眠時無呼吸症候群とは、
という条件を満たすと、睡眠時無呼吸と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群を引き起こす原因は大きく2つに分けられます。
1つが、閉塞性タイプで、喉(のど)のまわりの何らかの影響で、空気の通り道が塞がれてしまうために起こります。
9割の患者さんがこのタイプの無呼吸症候群です。
肥満のために喉(のど)が脂肪で圧迫されて空気の通り道が塞がれている人がいます。
体の外側の脂肪が多いと外から圧迫され、体の内側の脂肪が多いと気道が細くなり、空気の通り道が悪くなるためいびきの原因となります。
場合によっては、呼吸が十分できなくなり、体の酸素量が減る人も見かけます。
扁桃肥大、舌肥大といった病気が当てはまります。
何らかの原因で、のどや首周囲の組織が大きくなっていると、気道(空気の通り道)を圧迫して、空気を通りにくくさせてしまいます。
慢性副鼻腔炎(ちくのう症)や鼻炎・鼻アレルギーがある人は、鼻がつまりやすい傾向があります。
鼻がつまると、寝ている間に自然と口呼吸を主体とした呼吸をしています。
それなので、口呼吸は通常の鼻呼吸に比べていびきをかきやすく、咽頭(のど)も狭くなりやすいために、睡眠時無呼吸症候群の症状が出やすい、悪化しやすいと言われています。
枕の高さが合わない人、また顎を引き気味に寝ている人は、気道が閉塞されているためいびきが出ます。
寝ている本人は気づかなくても、周囲の人から見ると、明らかに顎を下げて首を圧迫させて寝ている人もいますので、気をつけてください。
アルコールの摂取や、睡眠薬・精神安定剤などを使用すると、緊張をほぐし、筋肉の緊張を低下させる作用があります。
睡眠中にのど周囲の筋肉の緊張が低下すると気道が狭くなります。
また、呼吸のための筋の活動が弱くなると、睡眠時無呼吸症候群を悪化させることがあります。
ヒトが呼吸をするための命令は、脳神経から発せられます。
中枢性タイプの睡眠時無呼吸症候群では、脳神経に何らか異常があり、呼吸を司る神経の動きを低下させて、呼吸を弱くさせてしまい、睡眠時の呼吸停止の原因となります。
心臓の動きが弱くても、呼吸に関わる神経の働きを弱くさせると言われています。
気道が圧迫されて空気の通り道が狭くなると、まずは「いびき」が発生します。
この「いびき」は、無呼吸の前兆でもあるのです。
それなので、もし以下のような症状を家族や友人に指摘されたら、睡眠時の呼吸を見てもらうようにしてください。
家族や友人に見てもらう呼吸のポイントは以下の通りです。
さらに、睡眠時に無呼吸が起きている場合、熟睡できていないので、あなたが起きている時に以下のような症状が出ていることが多いのです。
さらに怖いのは、睡眠時無呼吸症候群は、放置しておくと全身疾患や、その他、日常の眠気からあなたにとって不都合な様々なことが起こる可能性があります。
これらのうち、高血圧や不整脈は、夜間にしっかりと熟睡できていないため、日中に体にストレスがかかるために発症するものがほとんどです。
また、無呼吸の時は血液中の酸素濃度が低下しますので、これが続くと将来的に認知症になりやすいとも言われています。
睡眠時の無呼吸状態は、心臓、脳、血管に負担をかけるのです。
実は、睡眠時無呼吸症候群があるだけで高血圧症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞など循環器病を合併する危険が高まることがわかっています。
睡眠時無呼吸症候群の検査は、まずは問診にて、睡眠の状態、昼間の眠気や疲労度をチェックします。
問診にて睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、睡眠中のいびきと呼吸の検査を行います。
これは、自宅で行える簡易検査と、入院して行う検査があります。
睡眠中の無呼吸の程度や血液中の酸素濃度の変化を記録するアプノモニターという機械を貸し出し、自宅で検査していただきます。
患者さんご自身に医療機器を取り付けてもらい、あとはいつも通り寝てもらって出来る検査です。
自宅で呼吸の状態やいびきをチェックすることができます。
自宅で行う検査より、もっと詳しい検査になります。
睡眠の深さや質を、呼吸や血液中の酸素濃度だけでなく、目の動きや脳波、心電図などを合わせて検査します。
マウスピースで、下あごを上あごよりも前方に出すように固定させます。
このようにすることで、上気道を広く保って、いびきや気道の閉塞を防いで、無呼吸を予防する治療方法です。
ただし、これで全ての無呼吸が予防されるわけではないので、症状がひどい人の場合は、次のcPAPという治療がオススメです。
現在普及している治療は、この経鼻的持続陽圧呼吸装置(cPAP)と呼ばれる治療法です。
簡単にいうと、鼻マスクをして寝てもらう装置です。
圧をかけて空気を鼻から気道に送って、無呼吸を予防し、呼吸を補助します。
もし、気道のどこかに腫瘍があったり、何か気道を閉塞させるものがあったら、外科的手術で取り去ることも、治療の一つです。
こちらは、肥満による脂肪の圧迫で気道が閉塞していたり、アルコールの飲みすぎで呼吸が抑えられたりしている場合は、適応にはなりません。
医療機関で、無呼吸の原因をしっかり調べてもらい、気道を閉塞させているものを検査で検出できた場合、手術適応となります。
また、手術ではありませんが、副鼻腔炎などで気道閉塞されて呼吸が抑制されているようでしたら、しっかりと副鼻腔炎の治療をしていきましょう。
睡眠時無呼吸症候群の原因の一つが、肥満です。
肥満により、あなたの脂肪で気道(呼吸時に空気が通るところ、一般的に「のど」)が閉塞されてしまいます。
それなので、肥満が原因の場合は、肥満が抑えられれば、睡眠時無呼吸症候群を治すことも可能なのです。
また、アルコールや睡眠薬をよく飲み、呼吸が低下して睡眠時に呼吸が弱まる場合は、アルコールを減らしたり、睡眠薬の使用頻度を下げることで、呼吸停止を抑えることができます。
いずれにしても、睡眠時無呼吸症候群の検査や治療には、お金(医療費)がかかります。
それなので、あなたの日常生活を変えることで、この費用を払わなくて良くなるようであれば、少し痩せることやアルコールを抑えることをしてみませんか?
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睡眠不足は、日中の眠気や疲労だけでなく、場合によっては、生活習慣病を引き起こす原因となってしまいます。
もしそれが、睡眠時無呼吸症候群から起こっている場合、治療することができます。
あなたが快適な日常生活を送るためにも、睡眠時のいびきや呼吸停止を周囲の人に指摘されたことがありましたら、ぜひ一度医療機関を受診してみてください。