あなたは、長い間、なかなか治らない胃の痛みに悩まされていませんか?
慢性胃炎と言われてますが、なかなか治りません。
胃カメラで見たら何も問題なかったのですが、胃の痛みが治まりません。
最近は、胃カメラで見ても何も悪い所見がないのに、胃の痛み・不快感が続く人が多く見られます。
それが、機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)と呼ばれる疾患です。
多くは、ストレスや日常の生活の乱れによって、自律神経がうまく機能しなくなり、胃の動きや働きに不調をきたすことにより、症状が現れます。
今回は、その機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)と呼ばれる疾患の、あなたでもできる治療法についてお伝えします。
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)と呼ばれる疾患については、こちらの記事を参照してください。
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ストレスによる胃の痛み!機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)を生活習慣から改善するには?
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)と言われる病気を治すのに必要なことは、大きく分けて2つあります。
1つが、日常生活の改善で、もう一つが薬物療法(薬による治療)です。
ここで、大事なのが、あなたの「日常生活の改善で症状が軽くなる」ということです。
ストレスによる胃の痛み!機能性胃腸症の治療法① 食事療法とは?
機能性胃腸症における食事療法では、以下の点に気をつけてください。
といったことが重要になってきます。
刺激性のある食べ物は、極端に胃酸の分泌を促したり、胃の動きを悪くします。
線維成分の多いものや脂分の多いものは消化に時間がかかります。
その分、消化まで長時間胃酸を分泌しないといけませんので、胃に負担がかかってきます。
不規則な食事やいつも何か食べ物を口にしている場合は、常に胃が胃酸に晒されていることとなります。
それなので、胃を荒らす原因となります。
特に、機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)の状態では、胃の動きが悪くなっています。
それなので、食べ物を腸に流すのに時間がかかったり、消化能力が弱っています。
そこに、胃に負担がかかることをすると、さらに症状が悪くなりますので、注意してください。
食事において大事なことは、
ということです。
ストレスによる胃の痛み!機能性胃腸症の治療法② 生活の改善とは?
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)は、ストレスにより自律神経の働きが乱れて発症します。
それなので、日常生活を改善し、ストレスを少なくすることが治療に重要となります。
ストレスを少なくするために日常生活で改善できることは、
- 睡眠不足をなくす
- アルコールやカフェインの過剰摂取を控える
- 寝る直前にご飯を食べない
- 運動を取り入れる
- 悩み過ぎない
といったことが重要になります。
睡眠時間が少ないと、自律神経の働きを悪くさせます。
特に、機能性ディスペプシアは胃を動かす自律神経の疾患です。
睡眠不足でさらに自律神経の働きを悪くさせないように気をつける必要があります。
アルコールやカフェインは過剰摂取した場合、胃の粘膜を刺激して、胃を荒らす原因となります。
寝る直前の食事は、その後の胃酸の分泌を促します。
寝ている間は消化活動が遅くなりますので、いつまでも消化に時間がかかり、長い間胃粘膜が胃酸に晒されている状態になり、胃に良くありません。
さらに、寝ていても体の一部が活動しているという状況になるので、睡眠の質も落ちてしまいます。
運動やストレス解消に働きます。気分転換も含めて軽く体を動かすと、胃の動きも良くなります。
もしあなたに当てはまることがありましたら、少しずつでも生活習慣を改善するように心がけてください。
ストレスによる胃の痛み!機能性胃腸症の治療法③ 治療薬を使った改善とは?
食生活や生活習慣を変えることで、胃にかかる負担を大きく減らすことができます。
しかし、一度悪くなった胃の動きは、生活習慣の改善だけではなかなか治らないこともあります。
それなので、胃の痛みが続く場合は、必ず医療機関を受診し、適した治療を受けてください。
実際私も半年薬を飲んでやっと症状が少し軽減してきました。
そのくらい、長く治療に時間がかかる病気なのです。
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)の内服治療は、いくつかの薬を組み合わせて飲んでもらいます。
第1選択薬:胃の機能を治す薬
①消化管運動機能改善薬:その名の通り、胃(消化管)の動きを改善させてくれる薬です。
ドーパミン受容体拮抗薬:ナウゼリン、プリンペランなど
セロトニン5-HT4受容体拮抗薬:ガスモチンなど
②酸分泌抑制薬:胃酸の分泌を少なくし、胃の粘膜の刺激を下げてくれます。
ヒスタミンH2受容体拮抗薬:ガスター、ザンタックなど
プロトンインヒビター阻害薬:タケプロンなど
③漢方
六君子湯(43番):胃の動きの改善と、水分の調節
安中散(5番):胸やけ、胃もたれ、食欲不振を改善
などが当てはまります。
第2選択薬:抗うつ薬、抗不安薬
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)の原因は、ストレスによるものが多いのです。
それなので、忙しい人、色々考えて眠れない人などは、この疾患にかかりやすいとされています。
第1選択薬(胃の薬)で症状が治まらず、眠れない、気分が落ち込むなどがあった場合は、抗不安薬や睡眠導入剤を追加することで症状が改善する場合があります。
新薬:機能性ディスペプシア治療薬(アコファイド)
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)治療薬と呼ばれる新薬が出ました。
アセチルコリン分解酵素阻害剤と呼ばれる薬です。
胃腸の運動は、副交感神経を亢進させるアセチルコリンという神経伝達物質の働きで活発になります。
しかしヒトの体の中には、その神経伝達物質を分解する酵素があります。
この酵素が働くと、胃の動きを抑えて、腹部膨満感や早期満腹感を促します。
それなので、体の中できちんとアセチルコリンが働くように、アセチルコリンを分解する酵素の働きを阻害するのが、この薬の作用です。
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まとめ
これまで胃炎や慢性胃炎と言われていた病気に、新しい名前がつきました。
機能性胃腸症(機能性ディスペプチア)は、胃の内視鏡では何も異常がなく、ストレスなどで胃の動きが悪くなる病気です。
私も現在治療中です。
胃の痛みや早期膨満感(食事を開始してすぐにお腹が満腹になること)があり、ずっと胃薬を出されていました。
発症の原因は、仕事のストレスでした。
今までの薬だけでは症状が良くならなかった患者さんも、正しい治療薬を選択することで、治る可能性も出てきました。
けれど、この病気の発症と関連のある患者さんのストレスを取り除かない限り、症状が治まりにくかったり、一度治っても再発する可能性もあります。
それなので、もしあなたがこの症状に苦しんでいるようでしたら、薬をもらうだけでなく、ストレスの原因となったり症状を出すあなたの日常生活を見直してみませんか?
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